デジレー・アカヴァン

問題意識100%(まとめ)

〜「ミスエデュケーション」㉛〜

  問題意識100%(まとめ)   10代の同性愛を扱った映画は多くあります。 「ショー・ミー・ラブ」「17歳のカルテ」「恋のミニスカ・ウェポン」 「柔らかな肌」「少女」など。 本作は思いを遂げる恋愛モノではなく、 当時の社会の見方や押し付けが ズバリ「ミスエデュケーション」...

イケメンだよ、声かけなよ

〜「ミスエデュケーション」㉚〜

  イケメンだよ、声かけなよ   バンがなくても3人はへこたれない。 荷物をまとめハイキングだと称して出かけます。 でもそこは山ではなく広い国道。 トラックを止めました。 荷台に乗った3人はジェーンを真ん中にして キャメロンは物思いにふけっている。 隣をバイクが走ってきた。...

やあ、調子はどう?

〜「ミスエデュケーション」㉙〜

  やあ、調子はどう?   決行当日、3人が朝食をとっているとニック先生がやってきて 「おはよう」か「調子どう?」とか話しかけます。 前日の悩み顔とはうって変わってにこやかです。 入所者の若い子たちも抑圧で苦しい思いをしていますが、 先生たちも笑顔を維持するのに相当無理してきた...

(ハイキング)

〜「ミスエデュケーション」㉗〜

  (ハイキング)   ショッキングな事件の後、キャメロン、ジェーン、アダムの3人は ハイキングにでます。 シーンは戻りますが、最初のハイキングの帰路につきながら 「脱走しようか」と誰からともなく言います。 「一晩走ればカナダだ」 この時から施設を逃走する気持ちは3人にありま...

(施設の運営者たち)

〜「ミスエデュケーション」㉖〜

  (施設の運営者たち)   リック先生にしろ、マーシュ博士にしろ、施設の運営者たちは どこか不自然です。 聖書を読む、エアロビクスをする、グループミーティングで 自分の悩みを打ち明け合う、それだけ取り上げるとおかしくないのですが、 プログラムの目的の根本は「同性愛は罪悪」とい...

この場所はおかしい

〜「ミスエデュケーション」㉕〜

  この場所はおかしい   「この場所はおかしい。存在する意味あるの?」 キャメロンの指摘に、先生は泣き出したのです。 彼はゲイでした。 矯正を受け指導者となったものの、本当の自分をどこか他の場所に 置いてきたような違和感が拭えなかった。 そんな施設が「存在する意味あるの」と...

自分自身を憎ませる

〜「ミスエデュケーション」㉔〜

  自分自身を憎ませる   どう見ても正気でなかった昨日のマークの激発を知っていたのに、 「なぜマークを一人にしたの?」 キャメロンはリック先生に問い詰めます。 先生は「アダムは大丈夫か。友達のそんなところを見たのに」 はぐらかしています。 マークの事件調査に来た担当者に ...

ごまかすな、自殺未遂だろ!

〜「ミスエデュケーション」㉓〜

  ごまかすな、自殺未遂だろ!   その夜、マークが気がかりなキャメロンが床に落ちた血の跡をたどって 浴室に行くと、マークが倒れています。 「マークが事故にあって入院した」という施設の発表に 一人が叫びました。 「ごまかすなよ、自殺未遂だろ!」 カミソリで何度も自分の性器を切...

私は肉体に棘を与えられた

〜「ミスエデュケーション」㉒〜

  私は肉体に棘を与えられた   グループミーティングでの席で、父のことを話すといいと言われたマークは 父親に「帰りたい」と手紙を書いたことを言います。 父からの返事は 「帰宅を認めるにはお前はまだ弱々しく、女々しい。 この家にふさわしくない」という拒絶でした。 「私は肉体に...