セシル・ド・フランス

シスタースマイル

〜「シスタースマイル」(20)〜

シスタースマイル   レコード化が決まった。 ジャニーヌは「シスタースマイル」としてデビューする。 しかし契約は「修道女として清貧を誓ったので、 得たお金は修道院に納める」ことになった。 「歌うのは修道院のためですよ」とシスターは釘を刺す。 またしても思わざるを得ない...

「ブラボー!」

〜「シスタースマイル」(19)〜

「ブラボー!」   オーディションを受けることになった。ジャニーヌ一行は 小さな修道院のバスで街に向かう。 ジャニーヌがギターを抱え中央に、 クリスティーヌともう1人がバックに付く。 ジャニーヌが歌い出した。 (これはなんだ?)スタジオのあちこちから人が覗く。 ...

このままでは宝の持ち腐れだ

〜「シスタースマイル」(18)〜

このままでは宝の持ち腐れだ   ジャニーヌの歌に司教が目をつけた。 「優れた人材だな」とラジオ・テレビ担当の神父に言う。 「探し求めていた“真珠”です」 「美しい声にカリスマがある。このままでは宝の持ち腐れだ」 レコード会社のオーディションを受けさせようとなった。 修...

ハートブレイクホテル

〜「シスタースマイル」(17)〜

ハートブレイクホテル   修道院の見学者たちの案内をジャニーヌがしている。 まだ見習いだから白い尼僧服だ。 ジャニーヌは広い庭や修道院の建物を案内しながら 堅苦しい話をしなかった。 プレスリーの「ハートブレイクホテル」をギターで掻き鳴らし 拍手喝采。 彼女は修道...

アニーが店にきたよ

〜「シスタースマイル」(16)〜

アニーが店にきたよ   ピエールが面会に来てくれた。 結婚して妻の親の自動車工場で働いている。 ジャニーヌに好意を持って、親たちは2人の結婚を期待していたが ジャニーヌは修道院に入ってしまった。 でも2人がいい友達同士であることは変わらない。 「アニーが店に来たよ」と...

ドミニク、ニクニク…

〜「シスタースマイル」(15)〜

ドミニク、ニクニク…   ジャニーヌは曲を作り始めた。 修道院のベンチに座り、ギターを抱え、 まだ歌ではない歌が、ポツポツ、言葉になろうとする。 「ドミニク、ニク…ニク」 「悪くないわ。心をつかむ歌ね」 その歌は未完成ながら、シスターたちは好感を持って聴いた。 ...

返してもらったのね!

〜「シスタースマイル」(14)〜

返してもらったのね!   同室のクリスティーヌも驚いた。 修道院に来たとき、取り上げられたギターが戻っていたのだ。 「返してもらったのね」 「この通り、シスターと交渉した」 交渉した? シスターの理解と思いやりでしょう。 ジャニーヌにもう少し、 人の気持ちがわか...

生きる意味を求めて

〜「シスタースマイル」(13)〜

生きる意味を求めて   「なぜ修道院に来たのです?」とシスターは尋ねる。 「生きる意味を求めてです。今のままでは無意味です」 畑仕事やジャガイモの皮剥きも、修道院では立派な仕事だが ジャニーヌには「無意味なのだ」 シスターはその場は黙って去る。 その夜、活動を終えて部...

私は自分を表現したいのです

〜「シスタースマイル」(12)〜

私は自分を表現したいのです   デュホワ神父が修道院に来た。 カトリック・ラジオ・テレビを担当する。 「この修道院をモデルにドキュメンタリーを作ります」 ジャニーヌと同期で入ったクリスティーヌは目を輝かす。 毎日退屈な修道院で、テレビ撮影なんて、刺激的だ。 でも戒律は...

夕食までお待ちなさい

〜「シスタースマイル」(11)〜

夕食までお待ちなさい   修道院にはいろんな日課がある。作物や庭の手入れ、畑仕事。 お腹の空いたジャニーヌは台所でパンを一片切ろうとする。 「夕食までお待ちなさい」とシスターが止める。 ジャニーヌはムシャムシャ頬張る。 するとドスの効いた声で「後悔しますよ」。 雨の降...