ジョージ・ズンザ

チャンズラの話に興味を持ったの

〜「氷の微笑2」⑪〜

  チャンズラの話に興味を持ったの   「小説のために面白い殺し方を考えないと」 キャサリンは治療を受けたいと言ってやってきながら 早くもマイケル医師の翻弄にかかる。 「審問のあと、アダム・タワーズの取材を受けたわ」 マイケルの失敗例をしつこく追いかける記者の名を出す。 「あ...

治療を受けたい

〜「氷の微笑2」⑩〜

  治療を受けたい   キャサリンがマイケル先生のオフィスを訪ね「治療を受けたい」 「自分の中の怯えに気づいたの。事故の何週間も前からある想像を。 運転する女に迫り、車は道をそれ男は即死。 それを実現してしまったのかと」 自分は鑑定であなたに不利な証言をした医師だから適切とは言...

病的な虚言者です

〜「氷の微笑2」⑨〜

  病的な虚言者です   キャサリン・トラメルとは「病的な虚言者でナルシストだ」と先生。 「魅力的で支配的ね」落ち着いたミレーナの受け答え。 「サッカー選手を殺したという?」 「行動のすべてに隙がない。すぐ人を煙に巻く。 どこまでが本当かわからない」 「あなたの好きな症例ね」...

チェズラフ

〜「氷の微笑2」⑧〜

  チェズラフ   アダムという雑誌記者が登場。 「チェズラフ」という名を口にします。先生の顔色が変わる。 マイケル先生は7年前チェズラフという患者の精神鑑定で失態を演じた。 チェズラフは治療中錯乱し、レンガで恋人を撲殺した。 担当医として彼の本性を見届けられなかった。 折し...

唯一の解決法は彼女の死だけ

〜「氷の微笑2」⑦〜

  唯一の解決法は彼女の死だけ   見解を聞きたい。 「彼女は行為の結果、人を傷つけ、殺しても抑止力にはならない?」 という質問に 「唯一の解決法は彼女の死だけ。自殺の可能性もありえます」 ないわよ。バカ言わないで、先生。 キャサリンっていう女性は「筋道」のない人間なのよ。 ...

危険中毒です

〜「氷の微笑2」⑥〜

  危険中毒です   「トラメルは自らの存在を確かめるための脅迫的な欲望を持つ。 警察や権力との対立は特に彼女の望みだ」とマイケル先生。 「なぜならリスクが大きいほど全能感が増すからです。 中毒性が高ぶりより危険を求めます」 世間を歩かせておく存在じゃないわ。 常に殺人・セッ...

退 屈

〜「氷の微笑2」⑤〜

  退 屈   先生「怖いものを教えてくれ」 キャサリン「退屈。危険を冒すのが好き。お金はあるし弁護士は一流だわ。 あなたも危険が好きね」 おもむろにタバコを取り出し、火を。 「ここは禁煙だ」 「気にいったわ。権力の行使を楽しんでいる。私と同類ね」 早くも手のひらでコロコロ...

先生と二人だけがいいわ

〜「氷の微笑2」③〜

  先生と二人だけがいいわ   精神鑑定が必要となったキャサリンを担当するのがグラス先生。 シャロンより首ひとつ背の高い男性です。 弁護士が同席するというのに「先生と二人だけがいいわ」 どういう立場かわかっているのかと訊く先生に 「私は保釈を求める被告で保釈中、危険かどうかが問...

ぶち込んでやる

〜「氷の微笑2」➁〜

  ぶち込んでやる   キャサリン・トラメルのことが大嫌いな刑事がロイ。 演じるのはデヴィッド・シューリス。「太陽と月に背いて」でレオ様と 逃避行する詩人ヴェルレーヌを。狂いぶりに定評のある俳優です。 キャサリンがこれまた 才能あり、金あり、名声ありのベストセラー作家ときたうえ...