ジョージ・ズンザ

人をあやつる天才だよ

〜「氷の微笑2」㉑〜

  人をあやつる天才だよ   「なぜ妻と会った」マイケルはキャサリンを問い詰める。 「小説の取材で」「何についての」 「あなたよ。それに異常者のチェズラフも」 キャサリンに異常者と呼ばれたら世話はない。 ウォッシュバーン刑事のいうごとく キャサリンは「人をあやつる天才だよ」 ...

女同士の関係だったとさ

〜「氷の微笑2」⑳〜

  女同士の関係だったとさ   マイケルの元妻デニースが殺害された。 最初のサッカー選手、雑誌記者アダム、彼と関係のあったデニース。 キャサリンのいくところ死人続出。 デニースとの関係を聞かれたキャサリンは 知り合って以来肉体関係を結んでいた「女同士の関係」だったと。 でもこ...

護衛の必要なお妃さま扱いね

〜「氷の微笑2」⑲〜

  護衛の必要なお妃さま扱いね   マイケルのキャサリンへの執着が度を過ぎているとミレーナは思う。 「護衛の必要なお妃さま扱いね」と皮肉をいい 「彼女を愛しているの?」 「わからない」 「彼女の治療を中止して。私が診ると伝えて」 急にミレーナはキャサリンに関心を示しました。 ...

推薦はできないね

〜「氷の微笑2」⑱〜

  推薦はできないね   教授の冷たい結論。 「プロとしての君の問題行動は、あちこちのパーティで話題だよ。 推薦はできないね」マイケル、茫然自失。 庭に目をやればキャサリンとミレーナが楽しそうに談笑している。 キャサリンはとっくに教授にチェズラフ事件を吹き込んでいます。 先回...

実質的な昇任面接よ

〜「氷の微笑2」⑰〜

  実質的な昇任面接よ   マイケルとミレーナは恩師ゲルスト教授を訪問することになった。 「今日の訪問が実質的な昇任面接よ」 ミレーナが励ます。 部屋に入ってマイケルは唖然。ちゃっかりキャサリンが来ているのだ。 たちまち彼は不安になる。 キャサリンは男性二人を残し 「こっち...

じゃ、元妻と患者か

〜「氷の微笑2」⑯〜

  じゃ、元妻と患者か   ウォッシュバーン刑事はマイケルに訊く。 彼が相手にしているのは「じゃ、元妻と患者か」内心呆れる。 精神科医が(精神科医に限りませんが) こういう微妙な関係に首を突っ込んでいるなんて、ろくなことはない。 厳しい守秘義務が求められる立場にあって、 最も...

治療をやめるわ

〜「氷の微笑2」⑮〜

  治療をやめるわ   「ウォッシュバーンは私を疑っている」とキャサリン。 「アダムと寝ていたのか」とマイケル。 「ときどきね」とキャサリン。 「ウォッシュバーンは私を疑っている。危険中毒だから。 アダムも私が殺したと思っている」 まともな刑事なら疑いますよ。 「あなたはア...

デニース、どうした!

〜「氷の微笑2」⑭〜

  デニース、どうした!   デニースとはマイケルの元妻。 ケータイにただならぬ電話が入る。 アダムの部屋にいるという。アダムは殺されているという。 マイケルは駆けつける。 「なぜ奥さんがタワースの死体を発見するのだ?」と刑事。 「付き合っていたからさ。それで離婚した。 デ...

基本的本能に基づくものを

〜「氷の微笑2」⑬〜

  基本的本能に基づくものを   パーティでキャサリンとミレーナが顔を合わせます。 作家だというキャサリンに「何を書くの?」とミレーナ。 「基本的本能に基づくことを」 ミレーナの恩師の教授が 「彼女は小説のために精神科医を取材中だ」 キャサリンはイマジネーションと現実の境を ...

でも彼女は特別でしょ

〜「氷の微笑2」⑫〜

  でも彼女は特別でしょ   冴えない顔のマイケルをミレーナは心配する。 精神科医の診察の範疇を超えているのではないか。 医師として普通に対応しているというマイケルに 「でも彼女は特別でしょ」 「興味深いことは事実だが」お茶を濁すマイケルに 「気をつけて」親身に忠告する。どこ...