ケイト・ブランシェット

売れるものも売れなくなる

〜 「TAR ター」91

売れるものも売れなくなる   アパートの隣人がターの練習室に来た。 ターが練習の時間を決めたら、それ以外の時間で 内見会をするという。 「騒音が聞こえると、売れるものも売れなくなる」のが理由だ。 騒音? 音楽が? ターが半生を費やして求めてきた目的が騒音? 音楽...

ペトラ、おいで

〜 「TAR ター」90

ペトラ、おいで   シャロンは子供と一緒に家を出た。 ペトラの学校の前でターが待っている。 下校する娘を「ペトラ、おいで。楽しかった?」 ハグしていたらシャロンが迎えにきた。 「連れて行かないで。お願い」 懇願するターを無視。 ターは家に一人戻った。なすすべもな...

マーラー、ライブ録音

〜 「TAR ター」89

マーラー、ライブ録音   理事会はターを解任した。楽団員はターを避ける。 ターは幻聴に悩まされる。 振り払うようにジムでサンドバックを打つ。 ランニングの途中、通りかかった街路で 「マーラー、ライブ録音」のポスターが貼ってあり ターの顔の上に大きく「ぺけ」が描いてあっ...

私たちは利害だけの関係なのね

〜 「TAR ター」88

私たちは利害だけの関係なのね   ター、体勢を立て直す。 「私たちは利害だけの関係なのね」 よく言うよ。 ターが首席指揮者に昇り詰めたのは、 楽団の中で実力のあるシャロンの助言があったからでしょう。 劇中ちょっと触れられていますが、シャロンの姉は グラモフォン(...

私に助言を求めなさい

〜 「TAR ター」87

私に助言を求めなさい   「今まで通り私に助言を求めなさい。 あなたが初めて客演指揮者としてベルリンフィルに来た時、 常任になるため私に処世術を訊いた」 ターはしょぼん、うつむいてしまう。 「もちろんすべてベッドで話したわ。あるいは あなたがいまだに手放せないカウチで...

問題は告発の内容なんかじゃない

〜 「TAR ター」86

問題は告発の内容なんかじゃない   ターが崖っぷちに立っていることをシャロンは正確に 認識しています。 「自殺した両親からの告発よ」 「デタラメよ。言い分を信じるの?」 ターは真っ向から否定しますがシャロンの指摘は違う。 「問題は告発の内容なんかじゃない。私に黙ってい...

こんなことも乗り越えられる

〜 「TAR ター」85

こんなことも乗り越えられる   帰宅したター。シャロンが何も尋ねないうちに怒涛のように 言い訳を始める。 「ウソばかりつくロボットみたいな連中。 ランチで私の噂話をするしか能がなく、 あなたに告げ口ばかりする」。シャロンは肯定も否定もせず 「私はあなたに寛大だった。こ...

ターと新しい餌食

〜 「TAR ター」84

ターと新しい餌食   マスコミがターを追い回しています。 頂点にいた女性がセクハラ、モラハラ、パワハラで有罪視される 絶好のネタ。 車から降り、会場入りするターとオルガをとらえたカメラは 「ターと新しい餌食」と報道した。たちまち拡散する。 パソコンでそれを見るターにシ...