ケイト・ブランシェット

あら、私がいるわ

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉚〜

あら、私がいるわ 「アナベル、音楽は好き?」バーバラが話しかける。「好きよ」「お友達とどうぞ」バーバラは音楽会のチケットを差し出す。「友だちはいないの」「あら、私がいるわ」うう〜む、そうくるか。バーバラのエキセントリックな性格では接近禁止命令、再び、かも。バーバラは、ラブロマンスからかけ離れたゲイ映画のヒロイ...

恥さらしなシーバ

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉙〜

恥さらしなシーバ バーバラはお気に入りの、小高い丘のベンチに来た。若い女性が新聞を読んでいる。裁判所を出るシーバの写真にデカデカと「セックス教師に10か月の実刑」「恥さらしなシーバ」の見出し。バーバラは声をかけた。「その写真の女性、知っているわ」「まあ。どんな人だったの?」「同じ学校の教師だったの。かなり冷淡...

友だち以上でないと…

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉘〜

友だち以上でないと… 「どうしてこんなことに。いい友だちになれたのに」とシーバ。バーバラがポツン、「友だち以上でないと…」シーバは15歳の少年と情事に走るという、常軌を逸した行動を罪の意識もなく、平気でとっています。今まで真面目な母親と妻をやってきたからそれくらい許されると考えた。そんな理由のない特権意識がシ...

毎週、会いに行くわ

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉗〜

毎週、会いに行くわ つかみあいの大げんかのあと、どっちも冷静になる。シーバはポツンと「あなたのおかげで2年の刑かも…」バーバラの返事がサイコーです。「すぐ過ぎるわ。毎週会いに行くわ。この先ずっと一緒よ」(は〜)とシーバ。そういうことじゃないだろ…。(こいつ、全然わかっとらんな)でも、もはや何をいう元気もない。...

私はあなたの望むものを与えた

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉖〜

私はあなたの望むものを与えた バーバラは言い返す。「私はあなたの望むものを与えた。結婚からの解放を」「なんですって!」解放してくれとだれが、いつ、あんたに頼んだ。これこそ大きなお世話ではないか。ふたりはテーブルを倒し、家具をはねのけ、つかみ合いの大立ち回りになります。ケイト・ブランシェットはこのシーンが撮了に...

いろいろ書いてあるわね…

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉕〜

いろいろ書いてあるわね… バーバラの家はマスコミに取り囲まれている。シーバは蟄居したままで。報道陣をかき分けてバーバラは家に入らねばならない。一瞥して気がついた。部屋という部屋が散乱していた。「シーバ」と呼ぶと、部屋の奥の暗がりに腰掛け、押し殺した声で「私のこと、いろいろ書いてあるわね」ピンセットで拾い上げた...

人生最高の日々だった

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉔〜

人生最高の日々だった 眠るシーバをバーバラが見つめる。「私にとって人生最高の日々だった。女ふたりが暮すのだ。ケンカもする。だがその緊張はなんと甘美な緊張だろう」バーバラにとって至福の日々はある日破れる。シーバが足の裏に貼りついた金星印を怪訝に思ったのだ。ゴミ箱に丸めてあった紙片を伸ばし、読む。顔色が変わる。バ...

好きなだけ、いていいわ

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉓〜

好きなだけ、いていいわ バーバラは退職しました。謹慎中のシーバの家を訪ねます。離れのアトリエにこもっています。夫のリチャードは剣のある目でバーバラを見ます。バーバラも夫にかまわず、さっさと離れへ。出会い頭に娘が「疫病神がきたわ!」「口を慎みなさい!」とバーバラ。シーバはすっかり元気がない。「退職は気の毒だった...

450メートル以内に近づくな!

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉒〜

450メートル以内に近づくな! 「ジェニファーの弁護士から来た書類だ。450メートル以内に近づくなとの法廷命令だ。これが友情か?彼女の婚約者に葬式の花輪を送ったとある。こんなこと、公表されたら困るだろ。生涯をかけた教職の末路が汚辱にまみれるぞ。どうするかは君の判断に任せる」ジェニファーってバーバラの恋人だった...

もう一人の君の“親友”だよ

〜狂気の沙汰も愛次第「あるスキャンダルの覚え書き」㉑〜

もう一人の君の“親友”だよ 「もう一人の君の“親友”だよ」と校長は意味深に言います。親友というのがいかにもいやらしい言い方です。バーバラは(チェッ)という感じ。「ここをやめたジェニファー・ドッドだ」ジェニファーとはこれまで何度か登場し、誰も深く触れないミステリアスな存在です。バーバラは無表情に「ご存じのように...