エマ・ストーン

直ちに講和を申し入れよ

〜 「女王陛下のお気に入り」60

直ちに講和を申し入れよ   サラなしで女王は閣議に出席した。 「新たな大蔵卿にハーリーを任命。 直ちにフランスに講和を申し入れよ。以上。みな退室せよ」 ハーリーが政権を握った。筋書き通りだ。 講和はしたが大幅な譲歩を強いられた。 アビゲイルが指揮し、サラの私物が宮廷か...

彼女のように愛してよ

〜 「女王陛下のお気に入り」59

彼女のように愛してよ   女王もサラが去るのは忍びない。 壁に額を擦り付け子供のように頼む。 「彼女のように愛してよ」 「ウソをつけと? “陛下はまるで天使のよう” 違うわ。あなたはアナグマよ。 私はウソをつかない。それが愛よ」 ズケズケ本当のことを主張す...

今や上流の身分と年金2000ポンド

〜 「女王陛下のお気に入り」58

今や上流の身分と年金2000ポンド   扉越しにサラと女王が会話する。 「手紙は焼いたわ。1通残らず。私はもう戻らない。 アビゲイルが仕組んだことよ。 彼女はあなたを愛していないわ」 「彼女は私に何も求めないわ」 「何も求めないのに、今や上流の身分と 年金200...

宮廷からお立ち退きを

〜 「女王陛下のお気に入り」57

宮廷からお立ち退きを   サラが手紙を暖炉にくべている。 ああは言ったが女王を裏切れなかった。 女王は違った。サラを棄てた。 使いが来た。 「鍵を返却し、本日中に宮廷からお立ち退きを。 拝謁は許可なさらぬそうです」 サラなしでは「無」だったはずの女王に か...

男なら英雄の印よ

〜 「女王陛下のお気に入り」54

男なら英雄の印よ   サラの頬に無残な傷がザックリ。 「その顔!」女王が目を背ける。 「そんなにひどい? 男なら英雄の印よ」 講和はするな、直ちに増税を認め、援軍を送れとサラは迫る。 戦況不利のまま講和などしたら 分の悪い条件を突きつけられるのがわかっている。 ...

黙って潰されはしない

〜 「女王陛下のお気に入り」53

黙って潰されはしない   戻ってきたサラとアビゲイルが対面する。 アビゲイルは今や貴族だ。あらゆる策略を使った。 「私の心には信頼という発想がない。 黙ってあなたに潰されはしない。私が勝った。 私は安全よ。あなたと戦う必要はない。最高でしょ。 私を許せばあなたは幸せに...

アヒルと散歩する男を呼んで

〜 「女王陛下のお気に入り」52

アヒルと散歩する男を呼んで   娼館で手当を受けていたサラは客を取らされそうになる。 金貨10枚で娼婦を抱き込み 「朝、ハイドパークでアヒルと散歩している男を呼んで」 ゴールドフィン大蔵卿が来た。 サラが聞く。 「王国は無事?」 サラの認識はジェンダーロールを越...

大佐と結婚させる

〜 「女王陛下のお気に入り」51

大佐と結婚させる   アビゲイルと大佐の結婚を女王は急いだ。 サラが戻ってきたら邪魔するのに決まっている。 「今すぐ式を」 女王とハーリーの立ち会いで、式が挙げられた。 サラがいなくても(もしサラだったら)の発想は 女王に取り憑いている。 幻想も妄想も根拠なしに...