ゲイ映画のキメ台詞

マーサと私が恋人同士だというの

〜「噂の二人」の謎⑨〜

マーサと私が恋人同士だというの そう、カレンはジョーにいう。マーサは怒る。「名誉棄損で訴えます」ティルフォード夫人「帰って。汚らわしい」この映画は1962年の公開です。まだまだ同性愛に対する偏見は大きかったけれど、ワイラー監督は当時としてはいいにくかったであろうことを、この後セリフにしています。順に見ていきま...

カレンとの結婚はダメ

〜「噂の二人」の謎⑧〜

カレンとの結婚はダメ カレンの婚約者ジョーは、孫から「秘密」を聞いたおばあちゃんの甥でした。おばあちゃん、ティルフォード夫人は甥に聞きます。「結婚は? 彼女は決心がつかないの?」「問題は学校だ。軌道に乗るまでは」「マーサのことも? カレンと結婚したらダメ。彼女は正常じゃない」ジョー、たじろぐ。そこへ噂の根源が...

興味の対象は学校とカレンだけ

〜「噂の二人」の謎⑦〜

興味の対象は学校とカレンだけ マーサの叔母、モーター夫人は三度の飯より噂話が好き。「姪御さんが異常だとか」と水を向けられただけで、あとさき考えず、堰を切ったように喋り出す。「全く異常よ。普通なら恋人か夫がいて当たり前の年齢よ。あの子は違う。男が好意を持っても知らんぷり。興味の対象は学校とカレンだけ。夜中まで働...
火

聞いたのよ、変な音を

〜「噂の二人」の謎⑥〜

聞いたのよ、変な音を カレン先生にお仕置きを言い渡されたメアリーは、腹いせに、セレブのおばあちゃんにことば巧みにカレンとマーサの「変な関係」を吹き込みます。この子のイケズ度は映画史上トップクラスですね。ワイラー監督はすごい子を見つけたものです。最初は相手にしなかった祖母も「変な秘密なの。ライト先生(カレン)が...

二人が一緒なのがイヤなんでしょ

〜「噂の二人」の謎⑤〜

二人が一緒なのがイヤなんでしょ マーサの叔母、モーター夫人が学校に同居しています。女優が本業だと自称していますが、食い潰れて姪の世話になっている。彼女は、人が触れられたくないことを察知する動物的カンがあります。火に油をそそぐ性格です。マーサに「カレンとジョーが、二人が一緒にいるのがイヤなんでしょ。結婚したらど...

メアリーなぜいつも嘘をつくの?

〜「噂の二人」の謎④〜

メアリーなぜいつも嘘をつくの? 遅刻した理由に、先生に花をあげようと思って摘んでいた、と花を差し出すメアリーに「メアリー、なぜいつもウソをつくの? その花はゴミ箱に捨ててあったわ」「花は湖のそばで摘みました」メアリーは強情に否定する。「いいわ。お仕置きです。休み時間は独りで。水泳は禁止。外出も禁止」カレン先生...

マーサ、休暇中に結婚するわ

〜「噂の二人」の謎③〜

マーサ、休暇中に結婚するわ カレンにはジョーという婚約者がいる。婚約して2年になる。学校が軌道にのるまで離れられないとカレンは結婚をのばしてきたが、ジョーとの間に溝ができているのを感じ、結婚を決める。「おめでとう」とマーサ。「学校で式を挙げるの。庭は花盛り」「そしてお別れね」「何を言うの、やめる気なんか、ない...

中庭を走るあなた

〜「噂の二人」の謎②〜

中庭を走るあなた 黒い帽子とマントを着て正装した二人の卒業写真が額に入っている。マーサは学生時代を懐かしむ。「中庭を走るあなた。髪を風になびかせて。きれいだったわ」「先生から逃げていたのよ」大学出たての女子二人が学校を開校する、ベンチャービジネスもいいところです。それを二人だけでやったのだから、資金的にももち...

やっと黒字になったのね

〜「噂の二人」の謎①〜

やっと黒字になったのね カレンとマーサは大学卒業後、二人で学校を立ち上げ、セレブの子女を入学させ、世間から評価されるようになっています。「今月は90ドルも残った」とマーサ。「やっと黒字になったのね」とカレン。マーサにシャーリー・マクレーン。カレンにオードリー・ヘプバーン。監督はウィリアム・ワイラー。原作がリリ...
水

飛ばせてあげて

〜「リリーのすべて」㉓〜

飛ばせてあげて ゲルダは故郷の海を見下ろす崖の上にハンスといます。ハンスはアイナーの幼な友だちであり、アイナーがリリーに変わることに不安と躊躇と、孤独を感じていたゲルダを支えました。ゲルダがリリーにあげたスカーフを、リリーは最後まで身につけていました。風に乗ってスカーフが舞い上がる。ハンスが手を伸ばしたが、ひ...