ゲイ映画のキメ台詞

たった一人の綺麗な姉が

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」20

たった一人の綺麗な姉が   タムジンの打ち明け話。 「たった一人の綺麗な姉さんが、怖いくらいやせ細り 骨が突き出して見えたわ。 肌の下に短剣があるみたいに。そのうち全身に毛が生え出した。 何度も吐くから歯が胃液で黄ばみ、笑顔も消えた」泣く。 「大好きな姉さん、綺麗だっ...

あげる。着ないから

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」19

あげる。着ないから   タムジンは部屋で、取っ替えすっ替え、モナに服を着せる。 「よく似合う。あげる。着ないから」 「ホント?」 それらは姉の衣服であるとモナは知らない。 タムジンにしたら姉は「死んだ」から もう「着ない」と言っているのですが。   ...

私の指定席よ

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」18

私の指定席よ   モナのボロバイクにエンジンが付いた。 「キャホー」相乗りしてぶっ飛ばす。 森を流れる小川のほとりにモナはタムジンを連れてきた。 誰にも教えていない「私の指定席よ」。 高い木々に覆われた場所は静かで厳かだ。 「大聖堂見たいね」とタムジン。 下着だ...

エンジンを買ってあげる

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」17

エンジンを買ってあげる   「起きて」 タムジンはモナのベッドに朝食を運んできた。 生まれて初めての経験だ。お姫様になった気分。 「今日の予定は?」と訊く。 「マニキュア、ペディキュア、ボディワックス、洗車」 ニーチェとは縁がなさそうですね。 「タムは?」 ...

私の部屋で寝て

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」16

私の部屋で寝て   お屋敷に泊めてもらうことになったモナ。 「姉の部屋はママが霊廟みたいにしたから気色悪い。 私の部屋で寝て」となった。 変な音がしても気にしないで、古い家だから軋むだけ。 おやすみと言ってタムジンは引きあげた。 本作は伏線を張り巡らした映画ですが、 ...

私の憧れよ

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」14

私の憧れよ   タムジンの部屋でエディット・ピアフの「群衆」を聴いた。 「私の憧れよ。素敵なパリの女で最高に悲劇的な人生。 3回結婚してどの夫も謎めいた死を遂げた。 3人目のボクサーは彼女がフォークで刺殺した」 モナはピアフを知らない。黙って聴いている。 「憧れ」にタ...

アタマ空っぽのクズ女!

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」13

アタマ空っぽのクズ女!   タムジンがつれてきたのは 「パパの愛人の家よ。ジャガーが停まっているでしょ。 しょっちゅう来ているの。パパの秘書よ、サイテー。 くだらない女、アタマ空っぽのクズ女」 罵りながらタムジンは泣く。 痛ましげにモナが見つめる。 〜「マイ・サマー...

「どこへ?」「いいから」

〜 「マイ・サマー・オブ・ラブ」12

「どこへ?」「いいから」   運転手付きの車でタムジンが来た。 「モナはいるかしら」 「家の中だ。入って左だ」 兄は丘に建てて悪を鎮める巨大な十字架を作っていた。 モナがいた。 「車を待たせている。行こう」 「どこへ?」 「いいから」 強引にタムジン...