Diversity Studies

LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

「ハムの皮を捨てるの?」

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑮〜

「ハムの皮を捨てるの?」この映画では10数分間のラブシーンが話題になりがちだし、確かに中心軸ではありますけど、ケシシュ監督はそこに至るまでに、丁寧に、丁寧に、アデルとエマが心を通わせるプロセスを描いています。この導入部があったから、ふたりの、やむにやまれなかった情熱や、切ないばかりの没入や、ひたむきさが、美しい映像とし...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

悪は自然である

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑭〜

悪は自然であるアデルは悲しくて教室に戻っても泣いています。ちょうど国語(フランス語)の時間、ポンジュが例題に出ていた。先生が「ポンジュのいう、病的なためらいとは何かな、ルイ」「はい。重力自体が悪であり、抗えないといっています。カトリックでは、悪は抑制し、拒絶すべきものですが、彼はすべての自然は悪であり、悪は自然であると...
LGBTシネマ365日別冊 1日3分「ゲイ映画のキメ台詞」

遠くからでもレスビアンの匂いがする

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑬〜

遠くからでもレスビアンの匂いがするアデルがエマと会ったことで、同級生たちは騒然。アデルを取り囲む。「新しい恋人なんでしょ」「ゲイバーに行ったのね」「遠くからでもレスビアンの匂いがする」アデルのほおが引きつり、突き飛ばす。大げんかになる。「やめなさいよ!」「アデルが先に手を出したのよ」「あなたたちだってよくない、言葉の暴...

「恥ずかしい?」「少し」「そう?」

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑫〜

「恥ずかしい?」「少し」「そう?」モデルになって恥ずかしいかとエマが聞いています。「少し」とアデル。「そう?」「したことないから」「うれしくない?」「うれしい」女友だちを待たせている、そろそろ行かなくちゃ、とエマ。アデルはエマのデッサンを見て「好きよ。自分の顔なのに自分じゃないみたい」間をおき「その人とは長いの?」と訊...

人は自己決定できる

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑪〜

人は自己決定できる描きながらエマがしゃべる。「人は自己決定できる。特に自己の自由とか、自分の価値を肯定することに」独り言のように淡々と、気負わずしゃべっている。アデルも無理しなくていい自分を感じる。「読んだけど、わからなかった。実存とか、本質とか聞くと、ニワトリと卵を連想する。どっちが先かよくわからない」「それならそれ...

「人間の顔の持つ弱さ」

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑩〜

「人間の顔の持つ弱さ」バーで別れた翌日の下校時。校門の前にエマがいる。「近くまで来たから」。アデルは興味津々、エマを見る同級生たちをおいて走り寄る。大きな木の下のベンチでエマがアデルの顔をデッサンをする。描きながら「人間の顔の持つ弱さ。サルトルよ」とエマ。「サルトルは難しかった。戯曲のほうが好き。汚れた手とか」とアデル...

なら国際映画祭2016 「話そう!LGBT」開催

映画祭で、LGBTに焦点を当てたプログラムも! 9月17日(土)から開催される「なら国際映画祭2016」の一環として、「話そう!LGBT」が開かれます。映画、写真展やトークセッションを通じて、LGBTのリアルな姿を紹介しようというもの。 セクシャルマイノリティにスポットを当てた写真展「OUT IN JAPAN...

醜い芸術なんてものは存在しないよ

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑨〜

醜い芸術なんてものは存在しないよアデルとエマに感心するのは、このふたり、ものすごく勉強好きなのです。アデルはパリの名門、パスツール高校に学び、エマは高校時代にサルトルを読破した硬派。エマが美大生だと知り、アデルは「どうして美術というの?」と質問した。美しくない、醜い芸術もあるのではないかと。エマは「美しいとか、醜いとい...

「ひとりで何してるの?」「別に」

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑧〜

「ひとりで何してるの?」「別に」たて込むバーで、アデルが入ることに気がついたのは青い髪のエマです。彼女は猫のように近づき、カウンターにいるアデルに話しかける。「ひとりで何しているの?」「別に」「珍しいタイプね。深夜にひとりでうろついている未成年」名前を訊かれアデルと答える。「素敵な名前」だといい、「私はエマ」美大の4年...

恋は性の垣根を越える

〜アデル、なんてお前はいいやつだ⑦〜

恋は性の垣根を越える明滅する光の中で、まあみごとに、年齢不問で男ばかり。ヴァランタンは水を得た魚のように、男友だちとはしゃいでいる。アデルのそばに全身タトゥーのおじさんがいて、「恋は性の垣根を越える、幸せならそれでいい、本物の恋なら」アデルはむせるような交歓の中にいて、ふしぎと嫌悪を感じません。ヴァランタンと別れ、外に...