Diversity Studies

ロンドン・ゲイ・プライド

~パレードへようこそ㉗〜

  ロンドン・ゲイ・プライド   この日が来た。 1985年6月29日。ロンドン・ゲイ・プライド。 マークが帰ってきた。ここ一番のときになぜか真ん中にいるやつ。 ジョーもいる。ステフもいる。ジョナサンが、ゲシンも退院した。 LGSMは意気揚々と行進する…はずだった。 パレード...

大学に行け、無駄に生きるな

~パレードへようこそ㉖〜

  大学に行け、無駄に生きるな   シャーンとジョナサンが話しています。 「これからどうする」とジョナサン。 「普通の暮らしに戻るわ」 「それじゃダメだ。君は頭のいい人だ。何かすべきだ。大学へ行け。 無駄に生きるな」 LGSMの募金活動はお金ではない財産を炭坑の人たちに与えた...

「母さんだ」

~パレードへようこそ㉕〜

  「母さんだ」   書店を襲撃され、重傷を負ったゲシンをシャーンが見舞います。 自分より「ジョナサンの世話を」頼みます。 「感染したんだ。タバコを吸わせないで。食事をきちんととらせてくれ」 そこへゲシンの母親が見舞います。 「母さんだ」とゲシンが紹介する。 信仰心厚い母親は...

プライドを持て

~パレードへようこそ㉔〜

  プライドを持て   テレビ組合の委員会から炭坑支援を拒否され、行き暮れていたジョーは マークに相談する。「どうしたらいい」 マークは厳しく言います。 「しっかりしろよ。君はLGSMのメンバーだ。プライドを持て。 人生は短いんだ。本当に短いんだ」 マークの元恋人はエイズが発...

1985年3月4日スト終結

~パレードへようこそ㉓〜

  1985年3月4日スト終結   テレビが報道します。「史上最長のストが終結しました。 怒りの声が上がるなか、組合は僅差で職場復帰を決めました。 労働者たちは胸を張って行進するそうです」 炭鉱ストは賃上げ要求ではなく職場を守る闘いでした。 1年以上に及ぶストはイギリスを分断し...

「私はゲイだ」「知ってたわ」

~パレードへようこそ㉒〜

  「私はゲイだ」「知ってたわ」   クリフとヘフィーナが並んで座っています。 クリフ(目を合わせず)「私はゲイだ」 ヘフィーナ「知ってたわ。少し前に気づいたの。私は1968年からよ」 打ち明ける相手にクリフはヘフィーナを選び、ヘフィーナはクリフに 事実を言ったということは、 ...

これ以上の支援は断る

~パレードへようこそ㉑〜

  これ以上の支援は断る   LGSMの支援を受けるか断るかの採決臨時集会は午後3時からだった。 ダイたちは間に合うようロンドンを出たのに、村に到着すると 「臨時集会は正午からに変更」の張り紙が出ていた。 「感謝はするがこれ以上の支援は断る」が結論だった。 虚しさに浸るマークた...

うれしいね

~パレードへようこそ⑳〜

  うれしいね   ステフがサバサバしたとてもいいやつです。 イベントが終わり、ステフとゲイルが歩いています。 「夫と出会ったとき、私、16だったの。バカだったわ。 私、可愛かったのよ」 ステフ「今も可愛いよ」 「全部消えていく。愛も美も全部」 「うれしいね」 「セックス...

信じられない!

~パレードへようこそ⑲〜

  信じられない!   自分たちが成し遂げたことを彼ら自身が「信じられない!」 ダイは言った。「ウェールズに旗があります。100年以上前のものです。 このように、手と手を握り、結び合うシンボルです。 約束します。次の機会が来たら僕らが皆さんのバッジをつけて 連帯することを」 ...

なぜ炭鉱支援を?

~パレードへようこそ⑱〜

  なぜ炭鉱支援を?   マークは記者に聞かれます。「なぜ炭鉱支援を?」 「彼らが石炭を掘り、石炭の作った電力でゲイが朝まで踊れるから」 イベント開催に向け、Tシャツを売る、バッジを売る。製品は 続々会場のショップに並べられ、ジョーはLGSM公式写真家と名乗り カップルをカメラ...