あなたが興奮させるからよ
マドがいなくなった。
うろたえるミュリエル。
顔色を変えるアンヌとニナ。
「シャワーを浴びている間に消えたのです。
あなたが興奮させるからよ!」と
ミュリエルは責任をニナに押し付けた。
部屋着のまま、ものも言えず、
おぼつかない足取りでどこへ?
町中を車で流す。
「なぜこんなことに?」アンヌが問う。
「ドアを開けたままシャワーを浴びていたのよ」とニナ。
ミュリエルとニナ、バックミラー越しに睨み合う。
〜「ふたつの部屋、ふたりの暮らし」〜