君たちを見守る必要がある
トレンヌ神父は酒とタバコを勧める。
「私は君たちの年頃についてよく知っている。注意深く君たちの
心を見守る必要がある。私が監視してやろう。どうだ。
君たちを聖歌隊に加える。喜んで聖体を与えよう。
聖体拝領の前に告白が必要だ」
ジョルジュは応じない。
「ミサだけでけっこうです」
「拒否か」神父は白ける。
「毎朝聖体拝領を受けていますから」
「毎朝だと! 告白の中身などお見通しだ。私をバカにするな。
純潔にくるまれて眠るがよい。子供は猫と同じだ。
愛しても愛さない。私のために祈ってくれ」
下心ありありで近づくと嫌がられる見本。
夜中に何も人目を忍んで「見守る必要」もないでしょ。
〜「寄宿舎〜悲しみの天使〜」〜