知らないほうがいい
「理由を聞きたい」迫るアレックスに
「しつこいな。相手が女だから怒るのか?」
「違う。古い靴下みたいに扱われた。僕を無視して
目の前で彼女を口説いた。理由を言え」
「知らないほうがいい。ただの嫉妬だ。すぐ落ち着くさ。
僕が悪かった。許してくれ。こんなこと忘れて楽しくやろう」
ダヴィドが折れて収拾を図ります。
しかし「絶対に許さない」アレックスが突っ張る。
言った瞬間後悔すると思った。
見つめ合って言葉を待つ、人生で最も悲しい瞬間。
〜「Summer of 85」〜