マリーナ、申し込みがあったわ
待望の「天国希望者」があった。
部下が嬉々として報告にきた。
「マリーナ、申し込みがあったわ」
「誰?」
「母親よ」
この子を天国に行かせてほしいと、
地上の母親の誰かが祈ったらしい。
「いい知らせだわ」
地獄が横取りに来ないうちに天国に連れてこなくては。
マリーナは早速、腕利きの工作員、ロラに会いに行きます。
彼女は天国の歌手で、ナイトクラブで歌っている。
客席は満員。拍手喝采のロラ。
しかしマリーナが合図すると照明は消え、テーブルはガラ空き。
マリーナがロラのために“閑古鳥”を隠しているのです。
〜「ウェルカム・ヘヴン」〜