どうか体に気をつけて
シスターはでも彼女なりにジャニーヌを認めていたのです。
「行くあては? 考え直しては?
どうか体に気をつけて」。
ジャニーヌはガバッとシスターをハグします。
修道院ではみだりに体に触れることはご法度。握手もしません。
それを「ガバッ」ですからシスターはうろたえた。
「頑張ってね」。クリスティーヌが手を握った。同期の二人は
同じ部屋で寝食を共にした。
ジャニーヌのよき相談相手であり、理解者だった。
彼女は迷わず尼僧の道をいくだろう。
人の幸福ってどこでどう決まるのだろう。
〜「シスタースマイル」〜