その頭は飾りかい!
バグダッド・カフェの女主人が、もう一人のヒロイン、ブレンダだ。
一日中、怒りまくっています。
夫サルはウスノロで、
今日もコーヒーを沸かす機械を買い忘れて戻ってきた。
「あんたのその頭は飾りかい!
コーヒーを出せないカフェがどこにある!」
怒りの矛先は息子のサロモに向く。
「ピアノを弾くの、やめな。まるでミシンの音だよ」
夫が代わりに持って帰ったのは黄色いポットだ。
「ハイウェイで拾った」
ブレンダ、怒髪天を衝く。役に立たない物を「拾った?」
「もとに戻してきて!」
腹ばかり立てている自分が情けない。辛い。
ままならない日常と家族に、ブレンダは涙が滲む。
黄色いポットはジャスミンの夫が道路に残した置き土産だ。
小道具が微妙な伏線になります。
〜「バグダッド・カフェ」〜