ゲイの場合、勝ちは不可能だ
ポールとルディは控訴を決め
ロニー・ワシントン弁護士に依頼した。
「判事とマルコの公選弁護人が僕たちに偏見を持っている」
「黒人のオレは偏見にさらされない?
白人の弁護士にことごとく断られたのだろ?
ゲイの場合、まず勝ちは不可能だ」
ルディが言った「なんでも不可能よ」
壁は厚かった。
ロニーは弁護を引き受けてくれたが、こう釘を刺した。
「控訴となればあんたらの過去はすべて不利に利用されるぞ。
これまで寝た相手、手を出したドラッグ、信号無視した横断歩道まで
連中は徹底的に嗅ぎ回るぞ」
〜「チョコレートドーナツ」〜