施設から永遠に出られないマルコ
ポールが立ち上がった。
「一体、何の審理です。ゲイだの、人形だの、そんな話ばかりだ。
本題をお忘れですか。これはマルコの審理です。
今もどこかの施設に入れられ永遠に出られないマルコです。
この世に背が低く太った知的障害児を養子にする親は
私たちしかいないからです。
私たちはあの子を愛している。
面倒を見て教育し、大切に守り良き大人に育てます。
彼にチャンスをお与えください。過ぎた望みですか」
法廷は沈黙。
ややあって裁判官が「あなたの発言を考慮します」と言った。
〜「チョコレートドーナツ」〜