これで一緒ね
このシーンは中盤のハイライトです。
大自然の懐にある湖のほとりを、
二人は両手を広げ、あるいは手をつなぎ、
うれしさを全身で表すようにして走っている。
小さな桟橋に鳩小屋がおいてある。鳩が108羽いる。
次々鳩を放し、空に舞い上がっていくのを仰ぐ。
「これで一緒ね」
アンはよくそうするのですが、
額をコツンとリー・ミンのおデコに軽くうち当てる。
ダイ・シージエ監督特有の、叙情的な美しさに満ちたシーン。
永遠の愛、などと仰々しい言葉は影が薄くなります。
〜「中国の植物学者の娘たち」〜