「どこ行くの!」「昔の家」
マーロはいきなり人の自転車をつかんで走り出そうとします。
「どこ行くの!」タリーは仰天する。「昔の家!」
やばい。いよいよ辛い現実を突きつけねばならない。
「行ってどうするの?」
「まだヴァイがいる。入れてくれるわ」
タリーは悲しげに言って聞かせる。
「行かせてあげたいけど、昔の家はもう、ない」
昔の家も、昔のマーロも、もういないのです。
自分が去る時が来たということは、
マーロが新しい認識と向き合う時期が来たことを意味します。
〜「タリーと私の秘密の時間」〜