ちん道中はまっぴらよ
パトカーの警官に車を停められた。
まずい。ヴィーダの免許証は男子名なのだ。
免許証を出し渋っているヴィーダに車をおりろと警官は命令、
もてあそぼうとする。ヴィーダが突き飛ばすと打ち所が悪かったのか、
警官は動かなくなる。
「ご臨終みたい」「警官殺しは重罪よ」
「逃げよう」とチチ。
「警官殺しに巻き込まれるのはイヤ。気取ったオバンとちん道中はまっぴらよ」
何につけ道徳的なヴィーダが、育ちがよくて気取っているとチチには思える。
「車を止めるわ」「車なんか通らないぞ、バカ」とノグジーマ。
意気揚々と出発したにもかかわらず、仲間割れの暗雲が立ち込めてきた。