弱虫よ!
遺書の文面を、ヘディの指示に従いながらアニーは
「こんなの私じゃない。誰も信じない。私は弱虫じゃない」
言下にヘディは決めつけます。
「弱虫よ。孤独を死ぬほど恐れていたわ」
ヘディはアニーと一体化を夢見ていました。
アニーは自分で、自分はアニーだと。
だから孤独を恐れているのはヘディなのです。
疑り深いし、人が変わったように言葉遣いも乱暴になるし、それでいて
何もかも知っているみたいに頭はいいし、
きっと友だちもできにくかったと思うのです。
孤独に弱かった自分を巧みに隠していましたが。