いい人が見つかるわ
アニーがどんなにやさしく取り繕っても、ヘディのカンはごまかせない。
「サムとよりが戻ったのね。ふたりは幸せになり、私はひとりぼっち」
よく考えれば、アニーはヘディと愛を誓ったわけでもない。
サムとは「元に戻らないわ」とは言ったけど、恋愛とはジグザグです。
どこで交わるかわかったものじゃない。
ヘディだって子供じゃなし。でも思い込みたかったのでしょうね。
いい友だちができた、私のものよ…彼女を社会不適合にしている根幹は
孤独なのです。今まで誰ともうまくいかなかった。
だからアニーのこの一言は火に油を注ぐようなものでした。
「いい人が見つかるわ」
見つからなかったからこうなってんだよ!