このほうがラクなのよ
「帰ってよ」アリーは頼むがサムはもちろん帰らない。
「一人でいるほうがラクなのよ。忘れたいのよ」
「誰にも過ちはある。僕もその一人だ。償うチャンスをくれ」
誰にでも過ちはある、なんて自分でいうか。
虫のいい謝り方だと思うけど、権利主張主義のアメリカでは
フツーなのでしょうね。
「私は騙され続けてきた。私のことを思うなら一人にして」
「何度も手紙を書いた」「手紙などもらっていない」
言い合っているうちに、かけた電話、留守電、出した手紙、
みな消えていることがわかる。