双子の姉がいたけれど…

双子の姉がいたけれど…

 

ヘディはあまり身の上話をしませんが、

「双子の姉がいたけれども、死産だった」とだけ言います。

だから「体の一部が欠けている気がする」とも。

つまり、ヘディが求めているのは「もう一人の自分」です。

引っ越し祝いにアリーは電気スタンドを、ヘディはイヤリングを

プレゼントしあいます。

この和気あいあいはいつまで続くのか、そう勘ぐりたくなるのは、

やっぱりジェニファーのせいです。

彼女は凡庸な女優ではありません。「ヒッチャー」「ブルックリン最終出口」

「未来は今」など、難しい役をこなすだけでなく

「黙秘」でキャシー・ベイツと渡り合い、実力を見せつけました。

普通ならブリジットが喰われる、でもそうならないのは、

ここはもう、生まれながら映画人一家で揉まれ育った血の強さですね。

 

(「ルームメイト 」 )

 

bn_charm