もったいぶった話と虚しい言葉

もったいぶった話と虚しい言葉

 

兄貴はグズい弟の言葉にイライラと一刀両断です。

「お前が何もせず空港で待っていたことを、俺が喜ぶ?

本当かどうか疑わしい話を聞かされている。もったいぶった話と虚しい言葉」兄貴のセリフがいきなり詩人みたいになりました。

「わからない、なぜ戻ってきたのか。誰もわからない」と弟。

「空港やカフェの話はもうどうでもいい。

俺が隣にいるからでっち上げ話をするのだろ。

お前が俺のことなど考えたはずがない。

『僕は教養ある劇作家だ。奴をうまく扱える』とでも思ったか!

その手には乗らないぞ」

度し難い兄弟ね。繊細な感性も教養もこうなると良し悪しね。

そんなに気に入らない弟なら一発ぶん殴ってやればどう?

うちの男兄弟なんか胸ぐら掴んでケンカしてたわよ。

 

(「たかが世界の終わり」 )

 

bn_charm