スカダーを愛している

スカダーを愛している

 

ボート小屋を出たモーリスはクライヴ邸に向かいました。

選挙の準備で忙しそうなクライヴは、庭に立ったままのモーリスに

「上がってこいよ」「すぐ帰る」そして

「スカダーを愛している」と告げます。

「なんとグロテスクな!」

「確かにグロテスクだ。君だって」

「その話は二度としないはずだろ!」

厳しい声でクライヴが遮る。「頼むからバカなこだわりを捨ててくれ」

モーリスにもう怖いものはない。

クライヴの否定も、モーリスにすればかつての裏切りも冷静に受け止めています。

それにしても「グロテスクな!」はちょっとひどいと思うけど。

 

(「モーリス」 )

 

bn_charm