心の声が叫び続けていた

忘れていた甘いささやき

 

バーバラの怒りと弾劾は、教師としてあるまじき行為、という道徳的な

ものではなく「シーバに裏切られた」と思ったからです。

自分を信じて腹蔵なく、誰にも言えない寂しさを打ち明けてくれたと

思っていたのに、なんですって、少年と情事だ?

ン、まあ。それって私とやることじゃない!

そんなところでしょう。

シーバは疑うことを知りません、絶望の中でバーバラにすがりつく。

「忘れていた甘いささやき。関係を持っても許されるように感じたの」

そこまで感じるのはちょっと都合よすぎるのではないかと思うが、

シーバの言い分はこうです。またあした。

 

(「あるスキャンダルの覚え書き」)

 

 

bn_charm