私は今もシグリッドなの
20年前、大女優マリア(ジュリエット・ビノシュ)がブレイクする
きっかけとなった舞台「マローヤの蛇」再演がマリアにオファーされた。
役は自分が演じたシグリッドではなく、彼女に恋し、
報われない愛に絶望して自殺する中年の女性ヘレナだった。
渋るマリアに演出家のクラウスはいう。
ヘレナを弱者と見るマリアに対し「僕の見方は違います」
この映画はヘレナと彼女への愛をめぐる解釈の重層的な面白さです。
劇中のヘレナとシグレッド、同時進行でマリアと秘書ヴァレンティン
(以下ヴァル/クリステン・スチュアート)との、
あるいは現実のビノシュとクリステンの関係が絡み、
セリフが火花を散らすふたり劇です。