わたしは人を殺したのよ!
セルビーが収入のあてがなくなったアイリーンに
「なぜ娼婦をやめたの?」と訊きます。残酷な質問です。
「パーティーをするといって、パーティーもしない。
お腹が空いても何もくれない」
アイリーンは「許して」というのです。どこまで優しいのか。
「あなた、わたしを利用する気ね」とセルビーは居丈高にいう。
「セルビー。わたしは人を殺したのよ!」
アイリーンは初めて打ち明けます。
「最後の男にレイプされ殺されかけた、でもあんたはなにも知らず
わたしを待っているはず。あんたのところに行きたくて、
あんたに愛されずに死にたくなかった。だから殺した。私はこんな人間よ。
失望させて悪かったわね。さっさと消えな!」
振り絞るような告白は、セルビーのエゴをこっぱみじんにします。