私の「売り」は顔じゃなく声よ

私の「売り」は顔じゃなく声よ

ラジオのDJ、エリカがジョディ・フォスターです。

ジョディがイェール大学の卒論に選んだ作家がトニ・モリソン。黒人女性で初のノーベル文学賞受賞の作家です。ジョディ・フォスターが、大学時代・青春時代の総括に選んだ作家はどんなことを書いているのか、処女作「青い眼がほしい」(大社淑子訳)を読みました。同作のヒロイン、ピコーラは劇中、こんなことを考えます。

「私のこの眼が青かったら、つまり美しかったら、私自身も違っていたはずだ」。

なぜ彼女は自分の美しさを知ろうとせず、自分以外の他人の物差しで美しさを決めようとしたのか。女性、黒人、性的差別、マイノリティ対し、女優という仕事を通して自分の答えを出すこと、それをジョディ・フォスターの仕事の姿勢だったという軸足で、「ブレイブ・ワン」にアプローチしました。

「ジョディにとって虐げられた女性ヒーローの原型は母親」だったと兄バディ・フォスターは書いています。おいおい見ていくとして、最初の台詞は自身ラジオ中毒というくらい、ラジオをよく知ったフォスターらしいセリフ。

(「ブレイブ・ワン」)