「片づいたらこれを置く」
青はデヴィッド・リンチの大好きな色です。
「ブルー・ベルベット」も、
あれがブルーだから暗く沈んだ、
心の闇の世界に説得力がありました。
「マルホランド・ドライブ」にも、要所、要所に青が使われます。
ヒロインがバッグから取り出した青い小箱からは、
手品のように謎が引きずり出されます。
決定的な「青」は、小さな鍵。
殺しを請け負った男が「片付いたらこれを置く」と青い鍵をみせる。
別のシーンで、自宅のテーブルにある青い鍵をナオミは見ている。
すべて終わったのだ。
哀しみと愛惜がこみあがる。