黒蘭の女20130625

 

「私は彼女の卑しさが好きなの」

デイビス扮するヒロインの名前はジュリー。
早く両親を亡くしたジュリーを母親代わりに育てたのが叔母のベル(フェイ・ベンダー)。
叔母は姪の性格がよくわかっている。
名家の令嬢として何不自由なく成長し、男を男と思わないセレブの娘。
問題児だが、叔母さんは、まっすぐな姪の性格を愛している。
お飾りのような女を基準とするなら、姪は世間から逸脱した卑しいアバズレに等しい。
でも「私はジュリーの卑しさが好きなの」
ウィリアム・ワイラー監督の時代先行のセンスが光る名セリフです。
ベティ・デイビス、フェイ・ベンダーにアカデミー主演・助演女優賞を取らせた快挙でした。

(「黒蘭の女」)