キャロル20160309

 

「そこで寝なくていいのよ」

夫が放った探偵がキャロルとテレーズの一夜を盗聴したのがわかった。
離婚の係争で、娘の親権を手放さないために戦っていたキャロルは、夫側の弁護士が攻撃の的にする「妻の女性問題」で、決定的に不利になります。
テレーズは自分が軽率にも旅行を承諾したからだと自己嫌悪に陥る。
その夜の部屋はツインだった。
すっかり元気をなくし、隣のベッドに入ろうとするテレーズに、キャロルは落ち着いた声で言います。
「そこで寝なくていいのよ」

(「キャロル」)