性同一性障害の診断・診療の流れ

 

 性同一性障害の診断において、「岡山大学ジェンダークリニック」では、まず精神科医による面接と必要に応じて心理士による心理検査を行い、性の自己意識(心の性)を決定します。そして、それぞれ泌尿器科・産婦人科にて、血液検査(ホルモン検査・染色体検査)と身体的検査を行い、身体の性を決定します。それらを総合的に判断し、性同一性障害の診断がなされます。

 性同一性障害に対する診療は、精神科領域の支援と身体に対する治療の2つに大きく分かれます。精神科領域の支援では、性同一性障害の診断の確定、精神的サポート、望む性での生活の支援などを行います。性同一性障害と診断され、身体的治療を希望し医学的・社会的に必要と判断された場合には、月1回開催されるジェンダークリニックでの適応判定会議で承認を受けた上で、ホルモン療法、乳房切除術、性器に関わる手術(性別適合手術)などの身体的な治療を行うことができます。

 

※次回(下)では、同クリニックの「QOL(生活の質)の向上」に向けた取り組みについてご紹介します。

 

岡山大学ジェンダークリニック

〒700-8558  岡山市北区鹿田町2-5-1

TEL.086-223-7151(代表)

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