「明日、わたしも死ぬわ」
「母さんなんか大嫌いだ、いっしょに暮らしたくない!」
息子のユベールが叫ぶ。
「いいけど。でも、母さん、お腹すいた、ごめんなさい、じゃないでしょうね」と母親は冷静そのもの。
ユベールはゲイであることを隠している。それも後ろめたい。
「ぼくが今日、死んだらどうする?」
ママはムスッと返事もしない。自分は愛されていない、母親に嫌われている息子だと、ユベールはしょんぼり出て行く。
ドアが閉まってから、ママはぽつり、冒頭の一言。
グザヴィエのセリフのセンスはすでに定評があります。
これは監督第一作、20歳でした。