この動きが全国に広がることを願って…

 

東京・世田谷区では、同性カップルから「パートナーシップ宣誓書」を受け付けて区がそれを証明する受領証を発行する要綱を定め、11月5日、初めて受領証が交付されました。

宣誓書は二人とも20歳以上で、区内に住むか、一方が区内に住み、他方が区内への転入を予定している同性カップルを対象に、予約制で宣誓書を受け付けています。

初日のこの日は、手話講師の高野幸子さん(44)・手話通訳士の高島由美子さん(45)カップルや、カメラマンの中川司さん(42)・料理研究家の寺井幸也さん(26)カップルら7組が宣誓書を提出しました。17年間にわたって高野さんと一緒に住んでいるという高島さんは「長年一緒に暮らし、いつのまにか本物の家族のようになっていたので、区が自分たちを『家族と同等』と認めてくれたことに感謝しています」とし、耳が不自由な高島さんに手話通訳をしながら、「マイノリティーとされるろう者にもLGBTがいます。ろう者の世界にも理解が広がれば」とも話されました。寺井さんは「長く一緒にいることを考えると、家族と認めてもらえる何かがあるのとないのでは違うと思います。こうした動きが世田谷だけでなく全国に広がっていってほしいです」と話していました。

世田谷区の保坂展人区長は「今日は初めの小さな一歩。波紋が全国の市町村に広がり、やがては国の法改正の議論につながると信じています」と述べました。