ジェームズ・ウィルビー

火

君のおかげで目覚めた

〜モーリス⑥〜

君のおかげで目覚めた モーリスがある夜、窓から忍び込んでクライヴに「愛している!」それだけ言って出て行く。必死の告白です。それまでああだ、こうだ、回りくどかったけど、やっとふたりはお互いの気持ちを知ってラブラブに。「君が応じなかったら僕の人生は目覚めなかった。君のおかげで目覚めた」とクライヴ。授業をサボって...

やめろ、もうなにもいうな

〜モーリス⑤〜

やめろ、もうなにもいうな 「これは許されぬ罪だ」とモーリス。クライヴ「やめろ、もうなにもいうな。君は実に紳士的だった。そのために僕は友の友情を別の感情に取り違えてしまった。許してくれ」モーリス「君が好きだ。君と同じだ。最初から君をずっと愛していた」クライヴ「僕を慰めようとしているなら忘れてくれ。相手が君でよ...

「君が好きだ」「バカ言うな」

〜モーリス④〜

「君が好きだ」「バカ言うな」 モーリスがやさしくクライヴの髪を撫でる。どっちもネクタイを締め、白いワイシャツを着て…とってもきちんとしていて、スッポンポンのベッドシーンとえらいちがい。ある日とうとうクライヴは告白します。「君が好きだ」「バカ言うな」とモーリス。ね、クライヴが働きかけ、モーリスが拒絶した、この...

「クライヴだね」

〜モーリス③〜

「クライヴだね」 ケンブリッジ大学に進学したモーリスに運命の出会いが。クライヴです。プラトンの翻訳クラスで意見が分かれました。「愛する者は友といることを無上の喜びと思い、あらゆる機会をとらえ友の体に触れる」そこで教授が口を挟み「ギリシャ人とその悪習は訳すな」クライヴが異を唱えます。「男性の肉体美への憧れ、精...

僕は結婚しません

〜モーリス②〜

僕は結婚しません   先生は「君の体は神の神殿だ。その神殿を汚してはならない。いつの日か、 愛する女を妻に迎えれば君にもわかる。その女に仕え、彼女を守り、 子供を持つことが人生最大の幸福だということが」 するとモーリスが真剣に言います。 「僕は結婚しません」 モーリスははっきりとではな...

お母さんから君に話せないことだ

〜モーリス①〜

お母さんから君に話せないことだ BLの傑作「モーリス」。冒頭の海岸風景が美しい。先生が卒業を控えたモーリスに話しかける。「お母さんから話せないことを言っておこう。君の体はこれから変化していく。つまりセックスの話だ。この世の生物はすべて生殖行為を行う。君のメムブラム・ビリリスが大人になると大きくなる」メムブラ...