diversity-studies

人に言えない病気です

〜モーリス⑪〜

人に言えない病気です 精神的に追い込まれたモーリスは医師を訪ねます。「人に言えない病気です。女のことです。僕もオスカー・ワイルドと一緒なのです」思いつめたモーリスに医師は「いいか、モーリス。悪魔の汚らわしい誘惑に耳を傾けるな。何も言うな」モーリスはそれですまない。「悩んでいるのです」「くだらん!」(それはな...

クライヴが婚約したわ

〜モーリス⑩〜

クライヴが婚約したわ クライヴが婚約した。モーリスの妹と、いう話もあっただけに、モーリスは妹を気遣います。モーリスにはクライヴと家ごと、家族ごと引き離される気がしたでしょう。ほどなく婚約を知らせる電話がクライヴから。「アンと代わるよ」電話に出た婚約者アンは育ちのいいお嬢さんそのもの。はにかんで「あなたは電話...

リズリー子爵、逮捕

〜モーリス⑨〜

リズリー子爵、逮捕 ショッキングなニュースが伝わりました。新聞にでかでかと「リズリー子爵風紀壊乱罪で逮捕」リズリーはケンブリッジ大学の友人です。オスカー・ワイルドもこれより前、同じ罪で逮捕されていました。同性愛は目の敵です。リズリーがクライヴに弁護を頼むがクライヴは口をモゴモゴさせる。「そうか、僕と関係を持...

いずれはここの知事よ

〜モーリス⑧〜

いずれはここの知事よ クライヴの母親は言います。「この屋敷はクライヴの財産よ。いずれはここの知事よ。大学なんかやめて家に戻ってほしい。政治家の未来が開けるわ。旅行もして見聞を広めないと。アメリカや植民地を見るのもいい勉強よ。でもギリシャはダメ」男を愛する悪しき習慣の地「ギリシャはダメ」クライヴの人生に自分が...

すべてが汚れる

〜モーリス⑦〜

すべてが汚れる ベッドで迫るモーリスに「そういうことをすると汚れる感じがする」え、え〜? 「すべてが汚れる。この調和も、肉体も、精神も魂も…女にはわからない」女でなくてもわからないと思うけど。クライヴはモーリスに「でも君にはわかる」お言葉ですが、モーリスだってわからなかったですよ。モーリスはもうがっくり。講...
火

君のおかげで目覚めた

〜モーリス⑥〜

君のおかげで目覚めた モーリスがある夜、窓から忍び込んでクライヴに「愛している!」それだけ言って出て行く。必死の告白です。それまでああだ、こうだ、回りくどかったけど、やっとふたりはお互いの気持ちを知ってラブラブに。「君が応じなかったら僕の人生は目覚めなかった。君のおかげで目覚めた」とクライヴ。授業をサボって...

やめろ、もうなにもいうな

〜モーリス⑤〜

やめろ、もうなにもいうな 「これは許されぬ罪だ」とモーリス。クライヴ「やめろ、もうなにもいうな。君は実に紳士的だった。そのために僕は友の友情を別の感情に取り違えてしまった。許してくれ」モーリス「君が好きだ。君と同じだ。最初から君をずっと愛していた」クライヴ「僕を慰めようとしているなら忘れてくれ。相手が君でよ...

「君が好きだ」「バカ言うな」

〜モーリス④〜

「君が好きだ」「バカ言うな」 モーリスがやさしくクライヴの髪を撫でる。どっちもネクタイを締め、白いワイシャツを着て…とってもきちんとしていて、スッポンポンのベッドシーンとえらいちがい。ある日とうとうクライヴは告白します。「君が好きだ」「バカ言うな」とモーリス。ね、クライヴが働きかけ、モーリスが拒絶した、この...

「クライヴだね」

〜モーリス③〜

「クライヴだね」 ケンブリッジ大学に進学したモーリスに運命の出会いが。クライヴです。プラトンの翻訳クラスで意見が分かれました。「愛する者は友といることを無上の喜びと思い、あらゆる機会をとらえ友の体に触れる」そこで教授が口を挟み「ギリシャ人とその悪習は訳すな」クライヴが異を唱えます。「男性の肉体美への憧れ、精...

僕は結婚しません

〜モーリス②〜

僕は結婚しません   先生は「君の体は神の神殿だ。その神殿を汚してはならない。いつの日か、 愛する女を妻に迎えれば君にもわかる。その女に仕え、彼女を守り、 子供を持つことが人生最大の幸福だということが」 するとモーリスが真剣に言います。 「僕は結婚しません」 モーリスははっきりとではな...