「いただきます」

「いただきます」

 

これまたフツーのセリフ。でもトモにとっては別世界。

食卓には揚げたての唐揚げ。サラダ。吸い物。色とりどり。

トモが家で見たこともない夕食です。

「食べる」は荻上作品で大事な役を果たします。

料理に語らせるフードスタイリストは飯島奈美。

「めがね」の食卓も彼女でした。

「トモちゃん、好きな食べ物は?」とリンコ。

「切り干し大根の煮付けにシジミの醤油漬け」

「ぷっ。おっさんの居酒屋メニューね。トモちゃんがいる間に

必ずつくってあげるわね。ビール、もう1本」

いそいそと冷蔵庫に取りに行く叔父。

なんなのだろう、この二人は?

 

(「彼らが本気で編むときは、」 )

 

bn_charm