上っ面の人生の事考えたくない

上っ面の人生の事を考えたくない

 

「何も忘れたくない」というダラスに

「上っ面の人生のことを考えたくない」とジャスミン。

ふたりはダラスの家に戻る。

「この家が好きよ」。低いベッドとテーブルと本棚。

ジャスミンはベッドに座り、ピシャリとダラスの頬を打つ。

「二度とするな」。怒ったようにダラスは軽くたたき返し

「殴ってよ」とジャスミンに言う。

痛みを与え合い、感じ合うことで深くなるものがあるみたいに。

もっとも、サド・マゾというには可愛らしすぎる叩き方ですが、

ここはそれより、婚約した身の上を

「上っ面のこと」ととらえているジャスミンに注目。

彼女もまた越境しようとしています。

 

(「アンダー・ハー・マウス」 )

 

bn_charm