文化全体が変わりつつある
このセリフは、一文無しになって姪の学校に舞い戻った叔母さんがいうのです。
厄介者で人の災難を喜び、物事をかき回すどうしようもない叔母さんだけど、
逸脱者独特のセンサーで、「文化全体が変わりつつある」と、
適確な見通しを口にします。
もう少しこの叔母さんに喋らせたら面白かったのに、ワイラー監督は
この映画のもっとも肝心な「さわり」だけを、だれも相手にしない、
もっとも目立たない人物である叔母さんに言わせる。
ワイラー自身、「文化が変わる」そう思っていたのです。
では一体だれに、彼は自分の思いを託し、演じさせたのでしょう。
カレン以外に見当たりません。