Vol.17 虹の祭りに

 胸ポケットにメモなど入れていると必ず湿ってしまう衛澤です御機嫌よう。

 暑い日が続いております。ここ10年ほどの夏の暑さは殺人的と言えるものでありますが、みなさんご無事でいらっしゃるでしょうか。

 気温が高い日中はできる限り屋内にいて、部屋には冷房を入れてください。電気代をけちって涼しくもない部屋に我慢してこもっていたりしては、熱中症などで倒れかねません。倒れて救急搬送されて病院に1泊しますと、保険適用で7〜8万円ほど徴収されると聞き及んでおります。

◆熱中症の治療費(1泊2日の入院、保険適用/3割負担)の例
(インターネット調べ/実際に救急搬送されたという人の体験談から)
・救急車利用:0円
・救命救急センターに2日間入院:53000円
・包括処置費:28000円
・初診料:4000円
以上、合計85000円

 対して、冷房機を1日中稼働させたとしても、電気代は1箇月で、冷房のない生活にプラス1〜2万円程度とのデータがあります。毎日冷房の恩恵に与って救急車のお世話にならない生活を心がけた方が、圧倒的に安上がりでございます。

 お金だけの問題ではないという場合も多うございましょうが、身の安全あってこそ、その後の議論等もできるというものです。先ずは生き延びることを優先してください。我が国には我慢が美徳、贅沢は敵だ、という風潮がいまだに残っておりますが、快適でない環境は多かれ少なかれ人の心身両面に負担をかけます。「負担」は「無理」と換言して差し支えないでしょう。できるだけ快適な環境でお過ごしください。

 屋外で働いているなどで冷房の部屋にいられないという方もおられるでしょう。しかしその場合も、折りを見て事務所や店舗など冷房が効いた施設に一時避難して、熱を持ってしまった身体をときどき冷ますよう気をつけてください。合間合間に数分間ずつ涼しい場所に入るだけでも随分違います。

 水分は喉が乾く前にこまめに摂る、首筋を陽光にさらさない、身体が熱を持ったら首筋と腋下を冷やす。各メディアからしょっちゅう流れてくる情報ですから既にみなさんご存じでしょうが、早め早めに実践してください。「まだ大丈夫」は「もう危ない」です。何だか眠い。ぼんやりする。頭が痛くなってきた。何れも大変危険な状態です。倒れる前にご対策を。

 近年は暑い時期が長くなってきております。私が世に言うアラサー世代であった頃は、暑くなりはじめるのは梅雨頃からで、秋梅雨が終わる頃には気温は高くとも風が冷たく、朝夕は幾らか涼しくなっていたものですが、昨今はゴールデンウィークが来る頃には既に暑く、10月下旬くらいまで暑いこともあったりします。

 さて、夏が終わり、しかしまだまだ暑いのだろう9月下旬。私の地元、和歌山市では県下ではじめての大型レインボーイベントが行われる予定です。レインボーとはみなさんご存じの通り多様性、特に性の多様性のシンボルとされているものです。日本ではレインボー、虹と言えば7色だとされていますが、性の多様性を表すレインボーは赤・橙・黄・緑・青・紫の6色です。

 9月23日(土・祝)・24日(日)に開催されますイベントは「レインボーフェスタ和歌山2017」。レインボーをタイトルに冠する通り、性的少数者のお祭りとして企画されましたが、性的少数者のみならず、障碍を持つ人、外国籍を持つ人、難病を抱える人などの、社会の中で「少数派」とされる人たちもともに楽しみ、盛り上げ盛り上がろうと開催されます。

 私はこのレインボーフェスタ和歌山に協賛させて頂いておりまして、私が運営に関わっている自助団体もフェスタに協力させて頂いております。そろぞろ準備も佳境に入ってきております。実行委員会、協力団体、協賛者みなみな、フェスタを盛り上げ成功させるため、東奔西走八面六臂縦横無尽に活動しております。この獅子奮迅の努力は、開催当日に多くのみなさまにお越し頂いてこそ、報われるであろうものです。

 9月下旬、まだ暑い時期のオープンエア(屋外)の催しですが、前段までで述べております通り、暑さは熱さとなって身体を襲います。みなさまなにとぞ暑さ対策を充分になさった上で、会場にお運びくださいませ。
 開催場所は和歌山市内、和歌山城西の丸広場という、市内中心地にある広場です。電車でお越しの際はJRもしくは南海電車をご利用頂き、各駅からは路線バスが出ております。自動車でお越しの場合は会場周辺に有料駐車場が数箇所ございますので、予め場所等ご確認の上、おいでください。
 
 ステージではゲイアイドルグループ虹組ファイツ、LGBTアイドルNSM=、ハロプロダンスコピーユニットDXハンターの和歌山初ライヴ、性的少数者についてのミニ講演などが行なわれ、おいしいもの屋&雑貨屋多数出店、会場ではコスプレOK! 盛り沢山の2日間です。私自身も当日は会場にいる予定でおります。会いに来てね! 和歌山城西の丸広場でキミも衛澤と握手!

 この催しをぜひとも成功させて、今後の開催の継続・安定にも繋げたい次第であります。レインボーフェスタのほかにも、和歌山には見どころやおいしいものが多数ございます。レインボーフェスタ和歌山を楽しみに、和歌山城やその他観光に、梅・みかん・しらす・太刀魚・グリーンソフト等々諸々おいしいものを食べに、みんな和歌山においでよ!

 

◆レインボーフェスタ和歌山2017開催概要
2017年9月23日(土・祝)〜24日(日)10:00〜16:00
和歌山城西の丸広場(和歌山県和歌山市一番丁3)
入場無料
手話通訳あり
問い合わせはレインボーフェスタ和歌山実行委員会まで。
wakayamarainbow@gmail.com
イベント詳細については公式サイト・SNSで!
◇公式サイト:http://rw.chobi.net/
◇公式Twitter:@RainbowIshokuta
◇公式Facebook:rainbowfestawakayama

◆和歌山市観光協会
レインボーフェスタ以外の和歌山市の見どころ、おみやげ、宿泊施設などの情報がこれでもか!というほど掲載されています。温泉に入ったり、ねこ駅長に会いに行ったりも楽しんでください。

 
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Vol.1 はじめまして!

Vol.2 今回はちょっと長めに「わかやま愛ダホ!」

VOL.3 子宮の中の……?

VOL.4 一般書で知るセクシュアルマイノリティ−古典編(1)

VOL.5 一般書で知るセクシュアルマイノリティ−古典編(2)

VOL.6 一般書で知るセクシュアルマイノリティ−古典編(3)

VOL.7 話しに参ります 

Vol.8 人権と愛と年越し

Vol.9 「誰もが」愉しい?

Vol.10 冬の日に毛の話を。

Vol.11 強く推したい勧めたい

Vol.12 時代の歌にleft alone(前編)

Vol.13 時代の歌にleft alone(後編)

Vol.14 猥褻は蔑まれるべきか(前編)

Vol.15 猥褻は蔑まれるべきか(後編)

Vol.16 「何もしない」というお手伝い

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■衛澤 創(えざわ・そう)
和歌山市出身。文筆家。随筆・小説を主に書くが特に分野にはこだわらず頼まれたものを書く。
性同一性障碍者。足掛け15年かかって性別適合手術をすべて終え、その一方で性的少数者の自助グループに関わって相談業務などを行う。
性同一性障碍であると同時にゲイでもあり、「三条裕」名義でゲイ小説を書くこともある。
個人サイトに性別適合手術の経験談を掲載しているので、興味がある方はどうぞ(メニューの「記録」から)。
個人サイト「オフィス・エス」http://officees.webcrow.jp/