「人生は不平等」「そうだな」

「人生は不平等」「そうだな」

 

ガンが脳に転移し、ローレルは意識を失ったのです。

病院に搬送されたローレルをデーンが見舞う。

「ステイシーのことが心配」

ローレルは自分のことなど心配していないのですね。

最愛のパートナーを残していくことだけが気がかり。

「若いのに、辛い目にあって」「必死で耐えている」とデーン。

「人生は不平等」ローレルがつぶやく。

「そうだな」。

おざなりの慰めをいわず、ローレルの気持ちに寄り添うデーン。

生死を共にしてきた相棒ふたり。友情とも愛情ともつきませんが、どっちでもいい、

思い合えることは美しいのです。

 

(「ハンズ・オブ・ラヴ 手のひらの勇気」)

 

 

bn_charm