彼女が好むのは若い男のようよ

彼女が好むのは若い男のようよ

 

バーバラの同僚教師が折り入って相談に来ます。

シーバが自分のことをどう思っているだろうか、知りたいと。

バーバラは「よくは知らないけど、彼女が好むのは若い男のようよ」

さらにさりげなく、

「驚くほど若い男。少年らしいわ。シーバは私にはそんな話、

しないけど。ある少年のとんでもない噂を聞いたわ。

あなたも知っている子よ」と少年の名を挙げた。

教師が去ってからバーバラはつぶやく

「あとはひとりでに噂が歩き出す」

猫の埋葬に行けなかっただけで、ここまで恨まれるか?

でも違う。シーバの失敗は、バーバラの孤独を甘く見ていたことです。

シーバが裏切ったのはバーバラでなく、「孤独を脱けだせた」と

人生に救いを見出したバーバラの「希望」でした。

 

(「あるスキャンダルの覚え書き」)

 

 

bn_charm