すごい、信じられない!

すごい、信じられない!

 

スティーヴンはめでたく仮釈放になった。

一直線に古着屋へ。スーツに身を固め、フィリップの早期釈放を

勝ち取ろうと、大胆にも弁護士になりすますのだ。

「君を守りたい。一緒に生きよう」

フィリップはスティーヴンが本物の弁護士だと疑っていない。

スティーヴンは法廷でとうとうと弁じたて、

「モリスの釈放を」裁判長に言わせた。

「すごい、信じられない!」フィリップは夢を見ているようだ。

だがしかし、釈放命令に異議が挟まれた。

その弁護士はスティーヴンの論旨があまり爽やかすぎて

どうも胡散臭いものを感じていた。

スマートな雰囲気だけで弁護士を騙っているスティーヴン。

さあどうする。

 

(「フィリップ、きみを愛してる」)

 

 

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