彼の目に映る僕は珍獣だ

元妻の夫、ジョンに会ったグザヴィエ。堂々たる体格のジョン。
小柄で風采の上がらぬグザヴィエは首がだるくなるほど見上げて話す。
ソファに腰を下ろし独白する(貧弱な英語力に劣等感を抱き始めたとたん、
相手はこっちを子供扱い、彼の目に映る僕は珍獣だ)
ニューヨークのフランス人だから、完全アウェーではあるけど、
フランス人にも英語コンプレックスがあるのでしょうか。
それとも気弱なグザヴィエだから? 
多分後者でしょうね。ヘッチャラな人、いくらでもいるもの。

 

(「ニューヨークの巴里夫」)