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「ごちゃまぜの宿」が気に入った

ここでいう「青春三部作」はセドリック・クラビッシュ監督の、「スパニッシュ・アパートメント」「ロシアン・ドールズ」「ニューヨークの巴里夫」です。

大学の1年間を、スペインの安アパートで共に過ごした青春時代、卒業後の模索時代、中年期の家庭人時代の群像劇が描かれます。

本作はバルセロナの大学に通う、フランス、イギリス、イタリア、ドイツ、デンマーク、ベルギー、スペイン出身の7人の学生たちが、家賃を節約するため、アパートをシェアすることから始まります。フランス人のグザヴィエはそこを「ごちゃまぜの宿」と呼び、1畳か2畳の狭い部屋で起居する留学生活がすっかり気に入る。それぞれの国の言語が飛び交い、ぼろアパートは国際色花盛り。グザヴィエはベルギーから来たイザベルと仲良くなる。

グザヴィエにロマン・デュリス、イザベルにセシル・ド・フランス。青春の息吹溢れる映画です。

(「スパニッシュ・アパートメント」)