34

いうべきだった、待っていてと

「待っていて」そういうべき相手とはもちろんテレーズです。

このセルフを聞いたときは、コソッと笑ってしまった。

だって思わない? 永遠の夜明けだ、ヘチマだと、

ややこしいことを書くより、

「待っていて」と一言書くか、言うかしていれば、

泥沼の係争だろうと何だろうと、それこそ「永遠の夜明け」を信じて

どっちも笑顔で待っておれたのよ。

ここでもキャロルを助けるのはアビーです。

テレーズは「タイムズで働いているはずよ」と、

知り得る限りの情報をキャロルに与えます。

(「キャロル」)